captured<裏>【R18】

 獲物を、捕らえた。

「離せッ……くっそ、離せよ!」
「騒々しい犬だ。……いや犬は騒々しくて当然か」
「皇帝……これが『見せたいもの』か?」

 暗い石造りの部屋に、低い声が響く。
 壁に寄りかかり、腕を組んでこちらを見るセフィロスはあまり面白くなさそうな表情だった。
 当然と言えば当然だ。この男はクラウドとかいう男との因縁以外興味が無いのだから。だが。

「コレを傷つければあの男はさぞや怒りに震えるだろう。のばらを奪うより効果的かも知れんぞ」
「人形がそれに興味をもっている、と?」
「おそらく、ではあるがな。コレを連れ去った時など……」
「ッ……なにゴチャゴチャ言ってんだよ!」

 鎖で両腕を戒められ、冷たい床に転がされた少年はキャンキャンとよく吼える。
 この少年は、野放しにするにはなかなか危険だ。コスモスの駒達の中でも一際明るく、相手を勇気付け前進させる力。
 コスモスとカオスの力がぶつかり合ったあの戦いでも、先陣を切って飛び出していた。
 彼がコスモス達の中でムードメーカーであり、士気をあげる存在なのは間違いない。
 厄介な光は、そうそうに消してしまうのが良い。だからこそ隙を突き、連れ去った。その時の奴らの反応からこの考えは強ち間違っていなかったと思っている。

「……私に服従すると誓えば、解いてやらんこともないが、な」

 ギッと睨みつけてくる強気な瞳。反抗的なその態度を、ねじ伏せて屈服させて、自分に従順な犬に仕立て上げられたら。
 自分の前に跪く姿を思い浮かべ、ひそりと笑みを浮かべる。その光の力を闇に染めたなら、きっと良い手駒になるだろう。

「どうだ? 悪い話ではあるまい……」

 くい、と杖の先で顎を持ち上げる。しかし彼は臆することなく、つま先に唾を吐きかけて笑って見せた。

「ジョーダン……誰がアンタなんか……ッ!!」

 恐れを知らぬ少年の顔を杖で殴る。口の中が切れたのか赤い血が床に散った。
 すると、それまで壁で見ていたセフィロスが近寄り、少年の髪を掴んで顔を上げさせる。瞳の力は失われていない。
 それを見た男は翠の目を細め、酷薄な笑みを浮かべた。

「……成程……壊し甲斐がありそうだ……」

 ぞくり、と。一瞬でも少年に怯えが走ったのを見逃さない。その表情が余計に加虐心を煽り立てた。
 歯向かうのであれば、ねじ伏せよう。この上ない屈辱と絶望を与えてやろう。

 服を引き裂き、心が昂ぶるのを抑えられなかった。

――――――

「いい加減、頷いて楽になったらどうだ? 私の犬になれば……」
「だッ……れ、がぁ……あ゙、あぁッ!」

 仰向けに転がした少年の後孔に突っ込んでいた異物を引き抜く。ろくに慣らしもしなかったそこからは処女のように血が流れた。
 苦しみと痛みで涙を溢れさせても力を失わない瞳。ますます屈させたくなる。
 いつも笑顔を浮かべる顔を歪ませるだけでも酷く心地よい。それはセフィロスも同じようで、時折強い痛みを与えては少年の体を撓らせる。
 そろそろ見ているだけも退屈だと、少年をうつ伏せにさせ拘束を解いた。途端に逃げようと暴れる彼に首輪をはめる。
 あやつりの輪より力は弱いものの、動きを抑えるには十分な代物だった。

「犬は犬らしく四つん這いになっているがいい」
「あ、ぐッ」

 首輪に繋がった紐を引き、言葉で呪をかけると腕はだらりと下がり床に手をついた。
 前を寛げ、猛った楔を後孔へ宛がうと、僅かに怯えた瞳がこちらを向いた。

「……案ずるな、お前の体は淫乱だ……すぐに腰を振ってねだるようになる……こんな風に……」
「っ、あ゙、ああ――――!!!」
「男を悦んで受け入れる」
「……っぐ……ぁ、あ……ア……んっ!」

 先ほどまでは苦痛しか感じず萎えていた彼自身が勃ちあがり、ジワリと蜜をにじませた。
 体の変化に戸惑う少年を嘲笑いながら腰を動かすと浅ましい悲鳴が上がる。

「やァっ! あっ、あ……っ! あ……な……んで……ッんんんん!!」

 首輪の呪は、体や感覚を狂わせ操ることはできても、心までは操れない。軽い催眠状態とでも言うべきか。
 それが分からず、自分の体に戸惑い、快感に身を捩じらせて啼く姿は愉快だ。
 気付けばセフィロスも自分のものを取り出し、少年に銜えさせていた。
 後ろから突いている今の状態では少年の表情は見えないが、床に落ちる雫をみてぞくぞくと背筋を這い上がるものがある。

「んぐ、ぅッ……ん、ん゙ーっ! んッ……んッ……!」
「クックック……随分と良い表情をするな……っ」
「フ……いやらしい犬よ……こんなに腰を振っている」
「ンンッ、ん、んっ!んん――ん――ッ!!」

 がくがくと二人の男に揺さぶられて、決して屈しないと誓っていた少年の白濁が床に散った。
 絡みつく内壁に誘われ、自分も少年の腹へと熱い奔流を流し込んでいく。セフィロスもまた、僅かに痙攣し少年の顔へと撒き散らしていく。

「あ……は、ァ……あッ……」
「気分はどうだ?」
「は…………さい、あく…………ッああ!!」

 息も絶え絶えなくせに未だ強がり虚勢を張る少年を、後ろから再び突き上げる。
 両手を掴み手綱のように引いて、がつがつと突く。肌と肌がぶつかり合う乾いた音と少年の嬌声が部屋を満たしていく。
 セフィロスがぼたぼたと涙とも唾液ともつかぬ液を零す少年の上半身を僅かに起こす。
 そして、その瑞々しい肌に牙を立てた。強い痛み少年の背が仰け反り中が締まる。
 射精感を何とかやり過ごす。セフィロスが噛み付いた部分は皮膚が破れ赤い血が滲んでいた。
 翠の瞳が笑い、それを舐めとる。じゅると音を立てて吸い上げるとびくびくと体が跳ねた。

「あ、あ゙あ゙ッ……!! や、ああああ!!」

 ぶんぶんと頭を振って快感を逃がそうとする体を押さえつけて快楽を刻み込んでいく。
 止めろと言われようが止めてやるつもりは毛頭ない。

 彼が自分の犬になるか、壊れるか。

 その二つ以外にこの狂った空間を終わらせる方法は存在しないのだから。

――――――

あとがき。

アッー!! ま た 3 P か
ネタの泉より『ティーダがカオス陣に捕まってドエスたちにいじめられるのを間一髪でコスモス陣営総出で奪い返しに来るorそのままいじめられる話』を書かせていただきました。匿名の方、ありがとうございましたv
裏バージョン……どどどどうでしたでしょうか……ひでおは前に拘束&目隠しをやってくれたので皇帝様メインでやってみました。
裏でもOKとのことだったので好き勝手やらかしてしまいました申し訳ありません……orz
表にしろ裏にしろティーダを苛めるのはとても楽しいという変態な私です。皇帝様にちーだを犬扱いしてみてほしかったんです。ほら、バッツが鼠だしジタン猿だし……!
えっと一番書きたかったのは首輪とか血をじゅるじゅるです。えろいと思いま……あ、私だけっすか。
表裏共に楽しく書かせていただきました。二つ書いたせいでボリューム不足かもしれませんが……
楽しんでいただければ幸いです。最後まで読んでくださりありがとうございました!

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