【完結済】Roundabout

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たった一つの過ち

あの後どう行動したかさっぱり思い出せないが、ベッドに腰掛けたままの姿勢で気付けば朝になっていた。 正直眠っていたのか茫然自失としていたのかすら分からない。頭は妙に冴えたままで、長時間同じ体勢だったせいか体はぎしぎしと悲鳴を上げている。 体を...
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真実と虚構の狭間【R18】

あれからしばらくの間、ゴーストがローチを呼び出すことはなかった。 熱に悩まされれば女を捜し、見つからなかったりそんな時間もなかったりする時には耐えて寝る。 ただ、どんな女を抱いても熱は治まるが、どこか満たされないような感覚と倦怠感ばかりが残...
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その感情の名は

『今日は来れるか』『すみません、この前も話しましたけど今日はちょっと遠慮させてほしいです……オゾン達に飲みに誘われてますし』『了解』 簡潔なメール文を確認した後、ため息と共に削除する。 意味もなく画面を指でなぞりながら、ベッドの上で身を丸め...
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二人の距離

ローチの様子がおかしい。 ゴーストがそれにはっきりと気付いたのは、ローチと共に過ごした休暇が終わって最初の任務から帰還した後だった。「あ、先輩お疲れ様です」「おう」 早々に装備を片付けたローチは共用のシャワールームへ向かう。その背を見送りな...
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幸福な24時間【R18】

「ローチ」「先輩!」「悪いな、待たせたか」「いえ、俺もさっき来たとこです」「んじゃ入るか」「はい」 会話だけ聞くとまるでカップルだな、とは二人が同時に考えたことである。もちろん、感じ方はそれぞれ違うものであったが。 今日はゴーストが普段色々...
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自覚症状

ぽちぽちと小さな端末を操作する。後輩からのメールに返信するためだ。『映画館のチケットを知り合いに二枚もらったんですけど、もうすぐ期限が切れるやつで……よかったら次の休暇一緒に行きませんか?』 そんな内容のメールだった。(ったく……そういうの...
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代償は高く

アーチャーがそのことを初めて相談されたのは、ローチとゴーストの関係が始まる二週間ほど前のことだった。 神妙な面持ちをしたローチに何事かと身構えていたアーチャーに、ローチはこう言った。「……オレ……ゲイかもしんない……」――――――「……で、...
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その理由

「ローチ!!」「はいっ!」 装備を外しながら談笑していたローチはゴーストのその一声でパブロフの犬よろしく反応して背筋をピンと伸ばした。「後でオレの部屋に来い」「お、ローチ説教行きかー?」 オゾン達にからかわれつつもローチは何かに気付いたよう...
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戦場の熱

ゴーストはベッドの上で軽く頭を抱えた。(何だこの状況) ここはゴーストの私室……の、ベッドの上。そこまではいい。 そのベッドには部屋の主であるゴーストと、そして彼の部下である男が寝ていた。そこまでもまだぎりぎり許せる。 問題なのはこの狭いベ...