セフィロス×ティーダ

DFF/FF10

―それはきっと、水辺に棲む妖だったのだろう― ちょっと失敗した。 そう、ちょっとしたことなのだ。 なのに何故か、顔が熱くなって、視界が歪みそうになることがある。 気付かれないように笑顔になってみたり騒いでみたり、それでも苦しい時があって。 ...
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甘えてない

「ティーダ、今日は疲れただろう。もう休んでおけ」 その声にはっとして顔を上げると、フリオニールが苦笑しながら頭を撫でてきた。どうやら焚き火を囲んで談笑している間にうとうとしてしまったようだ。 なんだかかっこ悪いところを見られたみたいで恥ずか...
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してくれないの?

セフィロスには悩みがあった。 人間であれば誰しも一つや二つ悩みは持っているし、セフィロスの悩みというのも、この年頃であれば当たり前の、ごく普通のものだ。 ただ問題なのは。「セフィロスー! はやくはやく!」 相手がティーダだということだった。...
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逃げるなよ

何回目だろう。 突き刺さる感触を確かめながら、男はぼんやりと考えた。 そもそも数えてすらいないのだから、分かるはずもないのだけれど。 ず、と壊れ物を扱うように――実際『壊れ物』なのだが――殊更丁寧に刀を引き抜く。 その体をゆっくりと地面に横...
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誰も知らない顔

かつて、世界に絶望し、世界を憎んだ男がいた。「く、っそおお!!」 ただでさえ長身なのに、その身長を優に越える長さを持った刀身を軽々と振り回す男の攻撃に、少年は軽く弾き飛ばされた。 少し離れた所では、仲間である戦士二人が倒れている。そこまでの...
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来ちゃったッス

「んーと……ここ、かな?」 携帯画面に表示された地図をもう一度見て、子供は小さく頷いた。 この場所に子供がいることが珍しいからか、周りからの視線を集めていて少し気まずい。(入って、いいのかな) 初めてくる場所と周りからの視線に緊張しながら建...
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すき

朝、いつものように一人で食事をすませ、誰もいない家を出ればオートロックで鍵がかかる。 隣の家の前で呼び鈴を鳴らすと、元気いっぱいの声と共に小柄な体が飛び出してくる。「おっはよーッス!」「ん、おはよう」 軽々と体を受け止めると眩しい笑顔。 セ...
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早く大人になりたい!【R18】

七年、という差は、とても大きいと思う。 その上、異性ですらない。世間一般、常識から考えても、簡単に受け入れてもらえる関係ではない。 だがそれでも、そうだとしても、惹かれてやまない存在がある。 互いに互いを必要として、求め合う大切な人がいる。...
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いつかの未来で

「夢を見たんスよ」「どんな夢だ?」 椅子に逆向きに座り、背もたれに腕と顎を乗せながら話す少年の声を聞きながら、棚においてある二つのカップを取った。 一つには紅茶を、一つにはココアを。「んーっと、なんか戦争じゃないけど、剣とか魔法で戦うような...
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空っぽの心

ぱち、と木の爆ぜる音が夜の静寂に吸い込まれる。 クラウドと交代して見張りをしながら、セシルは空に浮かぶ月を見た。 ――あれからしばらく経ったが、あの時のようにティーダが不眠に悩まされることはなくなったようだった。 セフィロスと出会ってからあ...