DFF/FF10

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元凶は何処に

「だーかーらぁ!!」 ティーダが風呂から出てきた頃合を見計らったかのように、玄関の方でがたがたと物音がした。 無視を決め込んでもよかったのだが、ドアを閉める音がしたきり何も動く気配がないので仕方なく行ってみると、案の定そこには泥酔し床に座り...
【完結済】明けの空へ(ジェクティ)

三:存在

「さて、少しは落ち着いたかな?」「あ、はい! あの、ありがとうございます」 湯気のたつカップを受け取りながら少年が礼を言うと、ブラスカは柔和な笑顔を向けた。「はは、そんなに畏まらなくてもいいよ。まあ起きた時にこんな強面のおじさん二人に囲まれ...
【完結済】明けの空へ(ジェクティ)

二:遭遇

あの時、パチンと叩いた手の感触は、今でもまだ思い出せるのに。―――――― 最初こそ困惑し驚いたが、人間とは逞しいもので、しばらく暮らしてみればあっという間に新しい環境に適応していった。 ここは異界――魂の行き着く場所。 スピラではグアドサラ...
【完結済】明けの空へ(ジェクティ)

一:喪失

謝罪だとか、償うだとか、そんなもので済むような話では、当然ない。 どれほどの責を、罪を負わせてしまったか、誰よりも理解している。 だからこそ、もしも残された時間があるのなら、愛する息子に全てを捧げたかった。彼の代わりにどんな苦痛を受けたって...
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だいじなもの

「ほんっといい加減にしろよ!」 母親譲りの、どちらかというと中性的な顔立ちを歪めさせて怒り狂う息子を尻目に、のんびりと朝のコーヒーを啜る。「出したものは仕舞え! ゴミは捨てろ! 洗濯物はカゴ! 何回言えば分かるんだっての! ガキかよ!」 そ...
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10祭り2013

110「女心と秋の空ってヤツっすね!」「それはまじないか何かの言葉か」 探索の途中に夕立に会い、手近にあった木の下に駆け込んで雨が通り過ぎるのを待っていた。 たまたまティーダと同じ木の下で雨宿りすることとなったリーダー格の男は、聴きなれない...
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吸血鬼ネタおいしいよね

「っ……ぁ」 首筋にかかる熱い吐息にぞくぞくと悪寒が走る。 まだ少し、躊躇うような動作にじれったさを感じて、ティーダは回した腕に力を込めた。「てぃ、だ」「……いい、から……フリオ……」 挑発するように、早くしろよと笑ってみせると、フリオニー...
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待ちきれなくて【R18】

父親と別々のチームになってからというもの、最近はなかなか時間が合わずに一緒にいられる時間が少なくなっていた。 だから、というわけではない……と、思うのだけれど。 何気ないことだった。 遠征が終わり、久々に戻ってきた我が家。父のチームは明日に...
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女子会を始める!

「全員集まったな」 ライトニングが部屋の中にいるメンバーをぐるりと見回す。そこにいるのはコスモス、カオスの女性陣、果てはシャントットやプリッシュまで。この異世界の女性メンバーが勢ぞろいしていた。「私達まで呼んでよかったのですか?」「わしは一...
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ずっと一緒に

一目見たその瞬間から、『欲しい』と、そう思っていた。「見つかったか!?」「いや……こっちも……」「くそっ……どこに行ったんだ……!!」 慌しい聖域内。その理由は、一人の仲間が忽然と姿を消したからだ。「いつもの泉にも……草原にもいなかった……...