DFF/FF10

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大人であるということ

ふと、目が覚めた。「……んー」 何かに緊張しているとか催したとかそういうものではなく、自然と起きてしまった。 窓から見える空はまだ暗いけど、星の位置から夜明けが近いことを知る。長く旅をしていたからか、空を見て時間を知る術は、記憶ではなく体に...
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大人って

正直なところ、もうどんなことが起こっても、皆多少のことでは驚かなくなっていた。「どうしたものか……」「むしろ戦力的にはアップじゃないッスか?」 とは言え、予想外の事態であることに変わりはなくリーダーは眉根を寄せた。けれどティーダの気楽な言葉...
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10祭り2012:一日だけ延長戦

例えばの話さ カーテン越しの柔らかい光で意識が浮上する。 「もうちょっと寝てたら?」 という布団の誘惑を断ち切り、ゆっくりと体を起した。「ふあぁぁぁ……」 大きく伸びをすると全身に力が行き渡っていく。さあ、今日も頑張ろう。「おーやーじー! ...
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10祭り2012:祭りの終わり

永遠と終わり(祈り子)「この世界は、どうだった?」「楽しかったッスよ。すっげぇ楽しかった」 最終決戦を目前に控えた夜。悲しいほどに澄み渡った泉に足をつけ、水面に写る月や星を揺らめかせるティーダは笑ってそう言った。「……ごめんね」「なんで?」...
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10祭り2012:カオス編

ガーさんの場合 普段から協調性やら仲間意識やらが皆無で(そもそもそんなものは必要としてないが)自分勝手、自由気ままにコスモス達との闘争を楽しんでいるカオス軍ではあるが、今回のことには 流石のガーランドも頭を抱えざるを得ないらしい。「なにがど...
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10祭り2012:012組編

ひとときの休息(召10) これが僥倖なのか、不幸なのかはわからないけれど。 少なくとも、今はただ嬉しかった。「オヤジー! 勝負しろ勝負!」「んだぁ? また来たのかよ。こりねぇやつだな。またぴーぴー泣くぞ」「うっせー! とっとと構えろよ! コ...
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10祭り2012:コスモス編

水の記憶(110) 彼に好意を抱いているのかもしれないと、そう気づいてしまった時にはもう遅くて。「それにしても珍しいっすねーリーダーと二人で組むって!」「そうだな」 剣を消し、先を歩くティーダの、ぴょこぴょこと跳ねる髪を見ながら返事をする。...
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来ちゃったッス

「んーと……ここ、かな?」 携帯画面に表示された地図をもう一度見て、子供は小さく頷いた。 この場所に子供がいることが珍しいからか、周りからの視線を集めていて少し気まずい。(入って、いいのかな) 初めてくる場所と周りからの視線に緊張しながら建...
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Salty

「あ゙あ゙あ゙あ゙っ……ぢぃーーー」 ソファでごろごろしながらティーダが唸る。外は日差しが強く、夏真っ盛り。暑くて当然である。といっても今は九月なのだが、この日はうだるような暑い日になっていた。「こら、まだ途中だろ」「クーラー壊れてるなんて...
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直線的恋愛

『だって俺ティーダのこと好きだし』 そんな、彼のあまりにあっさりとした告白から、二人はただの仲間同士ではなくなってしまった。「ティー、ダっ」「うおっ!! 脅かすなってバッツ!」「んーいいじゃんいいじゃん」 突然抱きついてきて頬ずりしてくるバ...