DFF/FF10

DFF/FF10

その瞳の色は

(おお) その人はいつも凛として、真っ直ぐに前を見据えていた。 誰よりも早く起き、見張りをする時でなくとも人より遅く寝る。 隙というのか、気を抜いた姿、というものを見たことがなかった。 だから、この状況に遭遇したのはとても運がいいのだろう。...
DFF/FF10

すき

朝、いつものように一人で食事をすませ、誰もいない家を出ればオートロックで鍵がかかる。 隣の家の前で呼び鈴を鳴らすと、元気いっぱいの声と共に小柄な体が飛び出してくる。「おっはよーッス!」「ん、おはよう」 軽々と体を受け止めると眩しい笑顔。 セ...
DFF/FF10

アシストを選択してください。

「譲るつもりはないよ?」「それはこっちのセリフだ」「お、俺だって」「「フリオは昨日組んだだろう」」 ゴゴゴゴ……という音が聴こえてきそうな程に威圧してくる二人にフリオニールも思わず口をつぐんだ。「なーなー、まだ決まらないんスかー?」「ごめん...
DFF/FF10

期間限定なので【R18】

※後天的女体化ネタです コスモス陣営は今日も平和だった。「…………スコール」「…………」「……あのさぁ」「なんだ」「いつまでそうやっておっぱい揉んでる気だっつってんだよ!! 馬鹿あああああああ!!」「誰が馬鹿だ」(もみもみ) 平和だった。―...
DFF/FF10

早く大人になりたい!【R18】

七年、という差は、とても大きいと思う。 その上、異性ですらない。世間一般、常識から考えても、簡単に受け入れてもらえる関係ではない。 だがそれでも、そうだとしても、惹かれてやまない存在がある。 互いに互いを必要として、求め合う大切な人がいる。...
DFF/FF10

平行線上の君

自分の事を一番理解しているのは、果たして自分なのだろうか。 こんなことを思ってしまう程度に、俺は俺を理解していない。「よーし次行くぞーティーダ! 敵に囲まれた場合その1ー!」「ちょ、ちょっと待、わーっ! 何で今日は俺ばっかり!!」「この前の...
DFF/FF10

いつかの未来で

「夢を見たんスよ」「どんな夢だ?」 椅子に逆向きに座り、背もたれに腕と顎を乗せながら話す少年の声を聞きながら、棚においてある二つのカップを取った。 一つには紅茶を、一つにはココアを。「んーっと、なんか戦争じゃないけど、剣とか魔法で戦うような...
DFF/FF10

空っぽの心

ぱち、と木の爆ぜる音が夜の静寂に吸い込まれる。 クラウドと交代して見張りをしながら、セシルは空に浮かぶ月を見た。 ――あれからしばらく経ったが、あの時のようにティーダが不眠に悩まされることはなくなったようだった。 セフィロスと出会ってからあ...
DFF/FF10

消滅

月の光を受け、それは碧に輝いた。 マテリアのような外見のそれは、二人分の記憶が詰まっている。知識エネルギーで出来ているという点においては、マテリアと同義ではあるのだが。「…………」 ――記憶を奪ったことを、悔いてなどいない。ああしなければ、...
DFF/FF10

喧嘩両成敗!

喧嘩の原因というのは、いつも些細なものである。 ほんの小さなことがきっかけとなり、いつしか話題が変わり普段の不満をぶつけ合うものになることもある。 今現在、スコールとクラウドが正にそんな状況であった。「大体なんださっきの戦闘の避け方は。それ...