【長編】答えはいつか、旅の果てで。

【長編】答えはいつか、旅の果てで。

50.彼女は、親友だ

山の都イシュガルドを臨む丘の上で、彼女は慰霊碑の前に佇んでいた。「ハル!」 その後ろ姿に声をかけた親友フランセルは、少し息を切らせていた。余程急いできたのだろうことが伺えるが、あちこち飛び回っている冒険者の親友相手だと、会える機会を逃してな...
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49.親友

久方ぶりに訪れた親友の眠るクルザスの地は、相も変わらず純白の雪に覆われている。 それでも折を見て訪れる時晴れ間が多いのは、いつもの笑顔で彼が歓迎してくれているようで嬉しかった。「久しぶり、我が友」 ふふ、と笑って語りかける。ギラバニアに旅立...
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48.幕間:英雄になれなかった男

薄暗い牢は少し黴臭い。ないよりマシという程度の粗末な布の上に転がって、男はぼうと天井を見ていた。 捕えられた以上、もう先などない。終わるならさっさと終わってしまえ。そう思いながらも所詮小心者であるこの身は、腹の底で未だ恐怖に怯えている。 天...
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47.故郷への旅路

「うっ……相変わらずだなぁこの暑さ……!」 久々に降り立ったザナラーンの地は、ギラバニアとはまた違う暑さでもってハルドメルを迎えた。 アラミゴは帝国支配下から解放され、リセ達による新しい体制作りが始まっている。基本的に戦う事以外あまり役に立...
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46.終わりの戦

「道を開きます!」「英雄殿! 先へ!」 剣戟の音。砲撃の音。エーテルが迸る術の音。「下がって!」 アラミゴ王宮の奥を目指しながらも、ハルドメルは目についた負傷兵達を庇う。「英雄殿っ……ここは大丈夫ですから……!」「駄目、立って!」 ルガディ...
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45.選択肢

黒渦団、双蛇党、不滅隊、そして神殿騎士団。それぞれの旗が掲げられた同盟軍の最前線本部となったポルタ・プレトリアを、アルフィノは感慨深く見つめる。「この光景は、君がこれまで成し遂げてきたことの結実であると、私は思うんだ」 隣に立つハルドメルに...
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44.分岐点

ヒューラン族とララフェル族の怪しい二人組。 その話を聞いた途端、ハルドメルは酷く動揺した。――もしかしたら。否、ただ種族が同じだけだ。決して『彼ら』と決まったわけではない。そう思うのに、胸の内では得も言われぬ不安が渦巻いた。「……やっぱり気...
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43.願いの先

『出会いを大切に、ということよ。あなたは旅人なのだから』 テムルンのその言葉は何故か、ハルドメルに今どこにいるのかわからない両親のことを想起させた。『どうか、後悔のない旅を』 そう言って抱きしめてくれた両親は、人との縁を上手く結ぶことができ...
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42.焦がれる程の願い

バルダム覇道の試練を超えたハルドメル達を待っていたのは、オロニル族とブドゥガ族の戦士だった。敵陣を見ておこうというヒエンの考えで彼らに応じたものの、終節の合戦に向けての様々な手伝いを頼まれ、今はゴウセツと共にドタール族の元へ偵察に来ている。...
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41.隔絶された草原で

広大な草原を、びゅうと風が吹き抜けていく。青々とした草の香りと、決して豊かとは言えない大地に生きる力強い命の息吹を感じて、ハルドメルは鼓動が大きくなるのを感じた。何せ今目に映っているのはほんの一部で、これ以上に広大な土地がまだまだ続いている...