【長編】答えはいつか、旅の果てで。 26.その剣は誰が為に 後に彼女が竜詩戦争の話をする時、そこから先の話は、それまでに比べて随分と、曖昧になる。――忘れたわけでは、決してない。ただ――彼女はあまり多くを語りたがらなかった。「多少は、光の加護が戻ってきているようだが……蛮神を倒せたとて、加護を失って... 2023.09.10 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。蒼天編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 25.世界で一番美しい エスティニアンの手によって残る眼を抉り取られた邪竜ニーズヘッグは、雲海へと消えていった。――終わったのだ、千年続いた永きに渡る戦争は。その立役者である、ヒトには過ぎた力を持つ二人はしかし、喜びも安堵も感じていない。「浮かない顔だな相棒。嫌疑... 2023.09.09 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。蒼天編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 24.傷に祈りを、額に願いを 聖竜との対話は、失敗に終わってしまった。 そもそもの前提が間違っていたのだと、信じてきたことは幻想だったのだと、真実を知らされたイゼルは失意の底に沈む。それでも、邪竜の侵攻は食い止めなければいけない。迷っている猶予などなく、イゼル以外の三人... 2023.09.03 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。蒼天編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 23.歩み寄る旅路 「……来い、カーバンクル!」 アルフィノの持つ魔導書に魔力が走り、組み上げられた術式によって仮初めの命が生み出される。輝く身体を弾ませ、魔法生物カーバンクルが主人の指示で魔物へと立ち向かう。 ヴァスの塚のすぐ傍で、ハルドメル達の帰還を待つば... 2023.09.02 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。蒼天編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 22.今の自分にできること 「貴様も、気付いているのだろう! 暁やエオルゼア各国は、貴様の『特異な力』を利用した! クリスタルブレイブに至っては知名度までもな!」 その言葉は、当事者たるアルフィノの内側に鋭く突き刺さる。動揺を隠し、なんとかイルベルド達の猛攻を抑えたも... 2023.08.26 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。蒼天編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 21.雲海に差す光 「来て早々にとんだ災難だったな」「でもシュファンが来てくれたから助かったよ!」「当然だ! 友のピンチに駆けつけるのがイイ騎士だからなっ」 二人で並んで皇都を歩く。はしゃいでいる場合ではないのだが、アバラシア雲海の浮き島の数々や見慣れない動植... 2023.08.19 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。蒼天編
FF14 固い絆、あるいは愛情 「おおおお! ここが東方の地クガネ! なんとも異国情緒溢れる場所ではないかっ!」「あはは、楽しそうでなにより!」 オルシュファンは船からクガネの姿が見えていた時から興奮していたが、その地に降り立ち、見慣れぬ装束を着た人々やその営みを目にする... 2023.08.14 FF14はるしゅふぁん(オル光)短編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 20.幕間:香りが呼び起こすもの 「オルシュファン、ただいま参りました」「入りなさい」「失礼します」 フォルタン伯爵――父の私室に入るのはいつぶりだろうかと、ふと考えた。オルシュファンがここへ来るのはいつも決まって大事な時だ。この家の、フォルタン家の従騎士に任命された日。親... 2023.08.11 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。雪の家編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 19.一番星の輝き その日のオルシュファンは、少し様子が変だった。 隊長が変わってるのはいつものことですよ、なんて、兵士達は冗談めかして言っていたけれど。どことなく、憂鬱そうな、ぼんやりとする瞬間があるようにハルドメルは感じていた。「シュファン、具合でも悪い?... 2023.08.06 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。雪の家編
【長編】答えはいつか、旅の果てで。 18.甘いものは好きですか? 「お前は放っておくとすぐあれやこれややりはじめるからな! いいかお前達、絶対ハルに手伝わせるんじゃないぞ! 特に肉体を激しく躍動させるような戦闘行為はな!」 そんなオルシュファンの指示の元、キャンプ・ドラゴンヘッドに来てから何かと皆の手助け... 2023.08.05 FF14【長編】答えはいつか、旅の果てで。雪の家編